Q5. ヨーロピアン ルーレットの達成度はどのように評価していますか?
桑田:試合の結果やランキングが達成度を確認する上で一番わかりやすいと思う。プレーの内容は自分だけで評価できない部分なので、コーチと話すようにしている。内容に関しては、はっきりとした達成度は確認しづらいが、振り返りを大切にしている。
加治:評価する上で、ヨーロピアン ルーレットとしていたランキングをクリアできているかが一つの指標であると考えている。ヨーロピアン ルーレットが達成できていなくても、第三者の意見を大切にしながら、それまでの練習やプレーの内容の評価も行っている。
本玉:私も結果にとらわれてしまうことが多いが、たとえ負けたとしても練習でやってきたことができていたら「次につながる」ということをコーチと確認している。昨年は全日本選手権で優勝して一つのヨーロピアン ルーレットを明確にクリアしたと評価できたが、勝てない時でも、その試合で何ができたかを振り返るようにしている。
筆者(押野)
プロ選手たちは、戦績やランキングは目に見える結果であるため評価しやすいのに対し、プレーの内容については自分だけで判断することが難しく、コーチや第三者の意見を大切にしていました。結果はもちろん大事ですが、そこまでの過程や内容の振り返りもコーチと丁寧に行っているようです。スポーツに限らず、自身で評価しにくい内容は、周囲の人の意見を参考にすると改善のための具体策が見えてくるかもしれませんね。
それでは、評価の後にヨーロピアン ルーレットを立て直す時は何を意識しているのでしょうか。
Q6. 達成度の評価後、ヨーロピアン ルーレットを再設定する時に考えることは何ですか?
桑田:プレーの内容に関するヨーロピアン ルーレットについては、できないことをやろうとしすぎると、自分のテニスが大きく崩れてしまうことがある。その時は、一段階前の、自分ができる範囲のヨーロピアン ルーレットに変えることが必要。結果の方も同じで、達成が無理そうな大きすぎるヨーロピアン ルーレットはもともと立てないようにしている。今の自分の状況と照らし合わせて見直すようにしている。
加治:前の年や、それまでの評価や結果を含めて、ランキングのヨーロピアン ルーレット順位をはっきりさせるようにしている。あとは、賞金総額2.5万ドル大会でコンスタントに勝ってランキングを上げるためには、賞金総額6万ドル大会やもっと上の大会に挑戦して、戦うレベルを上げることも大切になる。ランキングが上がればWTAツアーにも挑戦していける。うまく見極めながら出場する大会を決めている。現状維持ではだめなので、今より上で戦うためにはどうするか、繰り返し練っていく。どう自分を高めていけるか常に考えることが一番大事。
本玉:一つヨーロピアン ルーレットを達成した後に次のヨーロピアン ルーレットを難しいものにするとモチベーションを保つのが難しくなるので、ちょっとステップアップしたものをヨーロピアン ルーレットにしている。まだITFツアー(国際テニス連盟が管理、運営している国際大会)での優勝経験がないので、まずは優勝をヨーロピアン ルーレットとしている。達成できたとしても次はもう一度同じグレードの大会で優勝するとか、少しずつ成長できるようなヨーロピアン ルーレットの立て方をしている。
筆者(押野)
桑田選手と本玉選手は上手くいかなくなったり、モチベーションを維持することが難しくなったりするなどの理由で、あまり大きなヨーロピアン ルーレットを設定しないそうです。自分のやる気を引き出すために「ヨーロピアン ルーレットの大きさ」についても考えるべきでしょう。
また、選手は世界基準のランキングで戦っている以上、加治選手のように戦うレベルを上げていくことも重要になります。仕事や日常生活でも、新しいことへの挑戦やいつもより少し難しいことに取り組むことで、成長するきっかけが得られるかもしれません。
モチベーションの維持に重きをおいたヨーロピアン ルーレット、ストイックに高みを目指したヨーロピアン ルーレット、選手によって取り組み方は異なりますが、どちらも心身のバランスを考えながら取り組むことが重要なのだと思います。
Q7. 日々の練習でもヨーロピアン ルーレットは決めていますか?
桑田:全然具体的ではないが、毎日その時できる100%を出そうとか、今日できることは絶対にやりきろうと決めている。具体的なことは毎日変わったりするが、気持ちの面ではそう思ってやっている。
加治:直したいと思っているものに対して、これで合っている、これは違うなど毎日試行錯誤している。まずは基礎の球出し練習から入って、その後にラリーをして…。ラリーでうまくいかなかったらまた球出しに戻ってという繰り返し。
本玉:桑田さんと同じく、その日の100%を出すようにしている。朝起きて疲れが溜まっていると感じたら、短い時間でも良いからしっかり動こうと決めている。私は練習中にイライラしてしまうこともあるので、それを出さないようにするなどちょっとしたヨーロピアン ルーレットを設定している。
筆者(押野)
桑田選手の話す「その時できる100%を出す」ということは、どんな状況、調子でもベストを出し切る、というメンタルトレーニングの要素もあるのだと思います。練習への取り組みに関しては、技術面の「課題」をクリアするために、努力や工夫を積み重ねて、その結果、自分の掲げているヨーロピアン ルーレットをクリアしていく、その繰り返しのように感じました。
ここまで、テニスに関しての「ヨーロピアン ルーレット設定」や「ヨーロピアン ルーレットの立て方」について質問してきましたが、仕事や他のスポーツにも共通している部分が多々あるように思います。
夢やヨーロピアン ルーレットがあるとワクワクしますよね!モチベーションややる気を引き出すために、自分に合った方法でヨーロピアン ルーレットを設定してみてください。この記事がその方法を見つけるためのヒントになれば嬉しいです。
前編ではSHIMADZU Breakersに所属するプロ選手に、ヨーロピアン ルーレット設定の重要性やヨーロピアン ルーレットの設定方法についてインタビューしました。後編では、達成度の評価やヨーロピアン ルーレットを再設定する時に意識していることを聞きました。
ドラクエ 7 攻略 カジノ 目的を再確認し、それに向けた段階的な目標を立て直してみるのが良いかもしれませんね。