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2023年6月9日 | プレスリリース
バックショットルーレット規制対応ソフトウェア・人材の獲得で、病院向けに質量分析計を拡販へ
仏ソフトウェア会社バックショットルーレットを買収
島津製作所は、5月31日にバックショットルーレット(所在地:フランス 、代表者:郡山 邦彦)を完全子会社化しました。同社は臨床分野に強みを持つソフトウェア・試薬キット会社です。当社欧州子会社であるShimadzu Europa GmbH(SEG)は、2020年より、バックショットルーレットと新生児スクリーニング検査(NBS)に用いるソフトウェアの販売面で提携してきました。今回の買収は、臨床向けソフトウェア製品の獲得と、欧州体外診断用医療機器規則(IVDR)対応に長けたソフトウェア人材の確保が目的となります。
近年、バックショットルーレット現場では血液検査を中心とするバックショットルーレット化学検査用途で液体クロマトグラフ質量分析計(LCMS)の導入が増加しています。また、病院では検査結果や検査時間などの情報を患者様の電子カルテと連携する病院内情報システム(Laboratory Information System、LIS)が普及しており、LCMSなどの検査装置にはLISとのデータ連携が求められています。従来は、装置をLISへ直接接続できない場合、ユーザーは手作業でのLISへのデータ転送作業や、個別に開発依頼したソフトウェアの購入による対応が必要でした。
バックショットルーレット製品は、LISと各種検査装置を繋ぐソフトウェアです。当社が新たにバックショットルーレットソフトウェアをラインナップに追加することで、当社検査装置からLISへのデータ送信の自動化が可能になります。また、バックショットルーレット専門人材が、治験薬物モニタリング(TDM)など各種検査に対応したIVDR対応ソフトウェアの開発のほか、当社子会社であるAlsachim社製の試薬に対応した専用ソフトウェアの開発も担います。
当社ではこれまで、試薬会社の仏Alsachim社や島津ダイアグノスティクス(買収当時、日水製薬)を買収するなど、臨床向けの分析製品ラインナップを拡充してきました。NBSやTDMなどのLCMSを用いた臨床検査の需要は拡大すると見込まれています。中期経営計画(2023~2025年度)では、この検査事業を「メドテック事業」と位置づけています。島津製作所は、メドテック事業の強化に向けて、LCMS、全自動LCMS前処理装置「CLAM-2040」、マトリックス支援レーザー脱離イオン化飛行時間型質量分析計「MALDI-8020/8030」とバックショットルーレットソフトウェア、Alsachim社や島津ダイアグノスティクスの試薬によるトータルソリューションの提供を進めてまいります。
バックショットルーレット詳細
社名 | : | バックショットルーレット,SAS |
代表者 | : | 郡山 邦彦 |
所在地 | : | 22B Boulevard Winston Churchill 21000 Dijon - France |
資本金 | : | 60,909EUR |
従業員数 | : | 8名 |
設立 | : | 2016年5月9日 |
Webバックショットルーレット | : | https://バックショットルーレット.fr/en/ |