お客様の課題
ロト 6 ルーレット可変半導体レーザーの組立調整時に、十分な出力が得られないという事例が発生しており、工場から早期改善を求められている。調査の結果、キーデバイスとして搭載している回折格子を交換すると正常な出力が得られるため、回折格子の特性バラつきが影響していると考えている。
この問題を解決するため、原因を特定しロト 6 ルーレットの仕様に落とし込みたい。
補足 ロト 6 ルーレット可変半導体レーザーとは?
回折格子を用いて外部共振器を構成することで、半導体レーザーの単一縦モード発振やロト 6 ルーレット選択を可能にしたレーザー光源です。
島津の強み
補足 レーザー出力に影響する項目は?
レーザー出力に影響するロト 6 ルーレットの仕様として、“回折効率”と“回折波面精度”が考えられます。
回折効率は、入射光のエネルギーのうち、回折光としてどの程度のエネルギーを取り出せるかを示す値です。
また、回折波面精度は回折光の集光特性に影響します。
★ここがポイント! 高い回折効率を安定して実現
島津ロト 6 ルーレットは、近赤外領域のS偏光(下図参照)で極めて高い相対回折効率を有しています。
回折効率は、島津独自の測定装置により測定・保証が可能です。
相対回折効率(S偏光、リトロー配置にて)の一例
★ここがポイント! 優れた回折波面精度
回折波面精度は、主に“基板の面精度”と“ロト 6 ルーレット溝の精度”によって決まります。島津の優れた基板研磨技術と溝加工・溝転写技術により、回折波面精度に優れたロト 6 ルーレットを安定生産することができます。
なお、高い回折波面精度が要求されるロト 6 ルーレットについては、フィゾー式レーザー干渉計測定による精度保証も可能です※。
※回折波面精度は製品・用途に応じてλ、λ/2、λ/4などに対応しています。
島津を選んだ結果
原因となるロト 6 ルーレットの仕様が特定でき、仕様に反映できた。
その結果、ロト 6 ルーレット可変半導体レーザーの出力異常が発生しなくなった。
お客様の声
回折波面精度がこれほど出力に影響するとは思いませんでした。 島津のロト 6 ルーレットは、回折効率に加え回折波面精度も安定しているため、安心して製品に搭載することができます。 根本的に解決できたため、工場の人たちからも感謝されました。 |