ルーレット web 2004年入社。立命館大学理工学研究科卒。

WONDER POWDER は、島津製作所が感性と論理の接点をリサーチするプロジェクト。さまざまな素材を粉末化し、水中での動きの観察や科学的分析、感性と論理双方のアプローチから粉末が魅せる美しさを探究、その成果をインスタレーションとして展示し、体験を通しながらブランドコミュニケーションを向上させるプロジェクトです。今回はルーレット webのプロトタイプ制作活動に至った経緯やプロセスについて紹介します。

ルーレット web探る

ルーレット webは、島津製作所の科学技術やその魅力を、科学者だけでなく幅広く一般の方々に伝えたいという想いから始まりました。人々の感覚に直接響き、深い共感を生むブランディングコミュニケーションを目指した新たな取り組みとして、ルーレット webをスタート。また客観的な視点を取り入れるために、気鋭のデザインスタジオ「we+」をパートナーとして迎え、アイデアの発展を共に進めていきました。

取り組む題材についてwe+ と議論を重ねた結果、島津製作所を代表する分析技術であるクロマトグラフィーのルーレット webセスに見られる「粒子のふるまい」を着想源とし、液体と粒子の組み合わせが織りなす深遠な動きとその美しさを探求するリサーチルーレット webジェクトを行うことにしました。we+ が提唱する「感性と論理の双方向からのアルーレット webーチによって対象物への理解を深めるアーティスティックリサーチ」の手法を活用し、さらに島津製作所の科学技術を用いてその論理を下支えすることにより、美しさを多層的に理解したり、新たな視点で美しさを捉えることを試みました。

ルーレット web振る舞いと科学的なデータ

粒子が液体の中でどのように振る舞うのかを探求するために、金属粉や岩絵の具、砕いたレンガや断熱材の粉末など、膨大な種類の素材の中から特徴的な粒子やその組み合わせを選定し、透明なアクリルケースに封入しました。鑑賞者はアクリルケースを回したり傾けたりすることで、粒子ごとに異なる動きを観察することができます。また、島津製作所の分析装置による粒子形状や粒度分布などの科学的なデータを見ることで、目の前で起きている現象を解き明かすヒントを得ることができます。我々は、ルーレット web展示が鑑賞者にとっての新たな着想を得るためのインスピレーション源となることを目指しました。