本プロジェクトは、世界最高性能の超高感度・高選択性を有する次世代質量分析システムを産学連携で開発し、がんやアルツハイマー病等の革新的臨床診断手法開発や分子標的薬等の創薬を図り、医療費の軽減や国民の健康増進に結びつけることを目的としています。島津製作所、京都大学を中心とした産学の研究体制に、中立的な立場から包括的に支援する科学技術振興機構を支援担当機関として研究開発を進めています。
各機関のH21年度研究実施状況は以下のとおりです。
1)島津製作所
H21年度は、中心研究者を所長とする「田中最先端研究所」を立ち上げ、田中所長以下、主要なメンバの配置を行いました。また今後の中心的研究実施場所となるスペースの整備を開始すると共に、本プロジェクトの為に追加で必要となる研究者の公募を開始しました。
上記の作業と並行し、共同研究先との詳細打ち合わせや技術調査など、実際の研究も開始しました。
2)京都大学
H21年度は、薬学部内に「最先端創薬研究センター」を設置し、内規の制定やセンター長(辻本豪三・共同提案者)等の配置を行った他、教員や職員の採用を実施し、研究体制を整備しました。
上記の作業と並行し、委託研究先との詳細打ち合わせや技術調査など、実際の研究も開始しました。
3)科学技術振興機構
H21年度は、最先端研究開発支援プログラムの担当部署を設置し、島津と京大が一体となって研究開発を推進する為に、共同研究・支援契約書を作成し、島津・京大・JSTの三者で締結する等の連携環境の構築や、各種資料作成支援、連絡調整等の総合的な支援を行ないました。