す とり っ ぷ ルーレット法の原理

屈折率Nのプリズムの上に屈折率nの測定試料を載せ、プリズムと試料の境界面すれすれに光を入射させると、N＞nの場合、す とり っ ぷ ルーレットβで屈折します（図8）。屈折した側から観察すればβを境界として明暗が分かれるため、βを測定すれば式（3）から試料のす とり っ ぷ ルーレットを求めることができます。この式はプリズム側から入射角βで光を入射させ、屈折角が90°の場合（図9）も成立します。

　（3）

しかしながら、す とり っ ぷ ルーレットβはプリズム内での角度であり、直接測定することはできません。そのため実際にはす とり っ ぷ ルーレットβは用いず、図10に示すプリズムの頂角αとプリズムからの出射角i’を用いて、式（4）よりす とり っ ぷ ルーレットnを算出します。

（4）

す とり っ ぷ ルーレット法では明暗の境界を測定しますが、明暗の境界は不明瞭で、これがす とり っ ぷ ルーレット法の測定精度を制限する大きな要因となっています。境界面から入射する場合（図8）とプリズム側から入射する場合（図9）を比較すると、プリズム側から入射する場合にはす とり っ ぷ ルーレットより小さい角度側に回り込む光があるために、一般的に明暗のコントラストが悪くなります。しかしながら、不透明の試料でも測定できるという利点があります。